運命学へ(73)
四柱推命では十年ごとに巡ってくる運のことを行運という。この行運の変わり目の年を挟んで前後二年ほどは、大きな変化に見舞われる要注意の時期である。次に良い行運が来るとしても、起きる事象は良いとは限らない。筆者の経験では、それまでの四十年ほどに、連続して悪い行運が巡っており、ようやく次にいい行運が来ると思っていたら、変わり目の一年ほど前から不測の出費とか、歯の手術とか、その他仕事上の失敗とか、いろいろと不運な出来事が連続しておきた。こういった事態は運命の「膿だし現象」と考えられる。それまでの四十年間の悪い運の時期に、潜在的にあったのだがまだ顕在化していなかった不運が、次に来る良い運が刺激として作用して、浄化作用みたいなものが働いて一気に噴き出てきた現象である。これは一個人の話だが、いま世界規模で大きな運の変わり目を迎えている。昨今の異常気象による災害やコロナ禍など、世界中の人々が等しくこの激動の変化を共有している。今後、コロナウィルスの収束とともに、世界の価値観は一新していることだろう。