運命学へ(72)

老人の「死ぬ権利」について語った映画や書き物があるなかで、あえて「生きる権利」について語りたい。老後は、自由と言う名の牢獄につながれた状態だと言う人がいる。それは、自分のために使える時間を、自分はおろか誰のためにも使っていない状態を指している。そのとき人は、時間の奴隷に成り下がっている。誰しも牢獄の中で生きたいなんて思っていない。老人にとっての自由とは、必ずしも身体の自由を意味してはいない。じつは何よりも大事なのは、心の自由だ。金銭的に恵まれていなくても、身体的に不自由であっても、心が自由に動く老人のまわりには人が集まってくる。年齢に関係なく自由は、自由をほんとうに理解している人からしか学べないからだ。

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