運命学へ(63)
人は自分の価値を知りたいのだ。自分のことを誰かに何らかの言葉で表現してもらいたいのだ。とくにそれは若い世代に顕著だ。若い人は視界が360度に開けている。どの方向に足を踏み出すか、いろいろと思案している。一歩足を踏み出したら、その方向に顔が向き、歩むべき道が見えてくる。だから、その一歩をどう踏み出すかが大問題となる。誰しも成功の道を歩みたいのだから。だからごく若い時に、自分で自分の道を見出せない場合は、いろいろな立場の人に、自分のことを表現してもらう機会を多く持つようにすればよい。自分の外に出ずに、自分のなかに閉じこもって考えても妙案は浮かばない。たとえ自分に対して発せられた言葉が否定的なものであっても、その言葉を聞いたときの自分がどう思ったかが重要だ。その言葉が気に入ったのなら、ずっと気に入ったままでよい。もしその言葉が気に入らなかった場合は、それがなぜなのか、じっくりと考えるきっかけにしたらよい。