運命学へ(29)
四柱推命は東洋占星術のひとつだ。西洋占星術と何がちがうかというと、東洋の占星術は、太陽の運行にともなう、農業と深くかかわった特別な暦をつかうことだ。年も月も日も時刻もすべて漢字二文字で表現される。そう言った意味では、デジタル式にあらゆることが切り替わっていく世界だ。それだから、生まれ時間が一分違えば、運命式はまったく違ったものになることもありえる。東洋占星術は中途半端さを全く含まない占術であり、あまりにもきっぱりと運命式が決定するので、それがこわくもあり潔くも感じる。またもう一つ、西洋占星術と違っているのは、西洋占星術が実際にある星の運行や配置を問題にするのに対して、東洋占星術は、実際には存在しない架空の星も視野にいれていることだ。見えないものを見ようとする態度、これこそが東洋の智恵というものだろう。