運命学へ(28)
では、正官を月支にもった女性はどうだろうか。昔、「赤信号、みんなで渡ればこわくない」といった標語が流行ったが、正官女性にはまさしくこの標語がぴたりとあてはまる。この女性にとっては、自分が浮気した事実の発覚が何よりの恐怖で、その点が保証されれば、浮気相手の浮気など問題にならない。もちろん多少は気分を損ねるかもしれないが、それよりも何よりも、浮気相手が浮気した女性に自分の存在が知れることを恐れて、相手の男から遠ざかり、また別の浮気相手を探しはじめることだろう。正官女性は、自分の手を一切汚さずに、快楽は快楽として自分だけの秘密として愉しみたいのだ。彼女はいつも、他人様から見て、良妻賢母の鑑のような存在であることをアピールする。ご近所はおろか、友人間でさえ、彼女が人様に言えないようなことをしているなんて悟らせないよう慎重に行動する。正官女性に不倫相談なんてもちかけても、自分のことを悟らせないよう必死に防御するため、親身になって話は聞いてもらえないのが常だ。