運命学へ(23)

墓運の次は恋愛星だ。その日のレッスンはいつになく盛り上がった。師匠は男女間の恋愛について語るのが好きなようだ。師匠によると、若い女性が相談に来るのは、大体が恋愛問題ということだ。「いつ別れたらいいですか」とか、「いつ結婚できますか」とか、「相性はどうですか」とか。四柱推命の恋愛星は積極的に自分から恋愛を仕掛ける星と相手から追いかけられる星の二つがあり、そのどちらも生まれた時間の柱につく場合に一番強く作用する。恋愛星の勢いが強いのは、その人が美貌で遊興を好むことを表している。命式のバランスが悪い人の場合、この恋愛星がつくと、異性関係と酒で失敗する傾向が半端なく大きくなる。師匠はある干支に恋愛星がついている女性に長いことぞっこんらしい。離婚歴一回で、色情深く、相手を愛する能力がない女性。見た目は美しく、師匠好みのあざっとい色っぽさを備えているのだが、本質は自分勝手な冷たい女性。すでに一回、その性格で結婚に失敗している。そういったいわゆる「悪い女」が師匠の好みと聞いて、やはりファム・ファタールとおぼしき女は男の永遠の理想なのだと思った。こういった女は、男から金運を奪っていく、いわゆる下げマン女性だから注意したほうがよい。

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