運命学へ(17)
四柱推命を習うのは命がけだ。もうわたしの頭の中は、墓運という言葉でいっぱいになった。墓運は一生のうち一度も巡ってこない人もいるし、むしろ巡ってこない人のほうが圧倒的に多い。レッスンが終わったあとも、墓運についていろいろと思いをめぐらせた。墓運に入って何がわたしの人生で変わったのか。思い当たることがいくつかあった。まず第一は、夫と別居したことだ。転職名人の夫は、五十半ばで長らく勤めた会社を辞職し、その後は全部で三つの会社を転々とした。給料はほとんど下がらなかったので、わたしは夫の転職には反対しなかった。最初の転職先は自宅から通える距離だったが、二つ目と三つ目は、自宅から遠く離れた都道府県にあった。後になってわかったことだが、夫が転職先を辞職して自宅にもどってくるまで、別居してからちょうど十年の時間が経過していた。夫はわたしと十年きっかり別居していたのだ。