運命学へ(12)

月に二回、隔週土曜日の昼間に教えを受けることになった。四柱推命講座基礎編の初回レッスンの日、師匠はまったく別人のように早口で喋りだした。体格がいいせいか、声が大きかった。どう考えても体育会系の声だった。練習などで大声をはり上げる継続的な経験がなければ、あれほどの声量で話し続けることはできないだろう。コンクリートの壁に囲まれた小さな部屋の中では、反響音で頭が痛くなるほどだった。その日は暦の見方と十干について学習した。全部知っていることだったが、何も知らないふりをしてひたすらノートをとった。暦を使って命式を出していくのは、実際にやってみると、意外と時間がかかった。所要時間は三分かかってはいけないと言われたが、その言葉にはあまり説得力がなかった。このときひそかに、学習のとき以外はAI を使って命式を出すことに決めた。

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