『神曲』
ダンテの『神曲』。中学生のころ、学校の小さな図書室でそれを見つけた。まず、題名の意味が理解できなかった。だから、手に取ってじっくりとその本を見た。副題は地獄篇と書かれてあった。
人生の旅路なかばに
正しき道をうしない
暗き林のうちにいるのを見た。
これが冒頭の言葉。ダンテがこの本を書いたときの、著者としての立ち位置だろう。
一説によると、「人生の旅路なかば」は三十代半ばのことらしい。ダンテが生きていた時代はそのくらいの年頃だったのかもしれないが、いまの日本だったら、四十代半ばくらいだろう。そのあたりの年齢になると、自分が正しいと思って突き進んできた道に疑念が生じ、暗い森の中にいる自分を見出すという。確信して先を歩んでいけないのだ。いわゆる人生の迷い。何に迷うかは人それぞれだ。恋愛に迷う、仕事に迷う、将来に迷う。思えば、わたしはあらゆることに迷い、それゆえ何も決めることができず、ずっと暗い森をさまよってきた。
人生の旅路なかばに
正しき道をうしない
暗き林のうちにいるのを見た。
これが冒頭の言葉。ダンテがこの本を書いたときの、著者としての立ち位置だろう。
一説によると、「人生の旅路なかば」は三十代半ばのことらしい。ダンテが生きていた時代はそのくらいの年頃だったのかもしれないが、いまの日本だったら、四十代半ばくらいだろう。そのあたりの年齢になると、自分が正しいと思って突き進んできた道に疑念が生じ、暗い森の中にいる自分を見出すという。確信して先を歩んでいけないのだ。いわゆる人生の迷い。何に迷うかは人それぞれだ。恋愛に迷う、仕事に迷う、将来に迷う。思えば、わたしはあらゆることに迷い、それゆえ何も決めることができず、ずっと暗い森をさまよってきた。